本部機能があれば、どんなところでも同じ質とサービスを提供できる
一般社団法人設立後に放課後等デイサービスを開設しました。高知県庁の方に「八王子市の会社が、どうして高知県に?」と言われましたが、「本部機能があれば、どんなところでも同じ質とサービスを提供できる」という考え方を持っていたので、予定通りに高知県須崎市に開設しました。
そして、次に始めた放デイが、八王子「みなみ野園」です。その後は千葉県木更津市の「つばめ園」と広げていき、現在八王子市では7か所の放課後等デイサービスを運営しています。特別新しい場所に施設を出した訳ではなく、必然的に八王子市内で7施設。結果、全国13施設を運営しています。 現在13施設運営できているのは、当時の経験があるからです。当時はZOOMもなかったため、ネットなどを使って管理を行い、運営を始めました。 最初にスタートした高知県の放デイが、私どもの法人の1つの方向性を示すものになったと思っています。「どこでも放デイはできる」という自信になりましたね。
ICT化の中で情報共有の基幹システムがHUG
一般社団法人チャイルドライフ 庄司 孝様
- HUG
- 放課後等デイサービス
- ICT
- アセスメント
- ICT療育
- サービス提供記録
一般社団法人チャイルドライフ様
施設数:13施設
支援内容:放課後等デイサービス、相談支援事業
コンプライアンス経営を行うためにシステムを導入する必要がありました。
行政書士の小澤先生の勉強会でHUGの紹介があり「あ、これだ!」と思ってすぐ連絡してHUGを導入した経緯があります。今では全国13施設と相談支援事業所で使っています。請求業務は八王子の本部職員が1人で1日で業務は終了します。過誤請求もほとんどなく、月に1件か2件程度、それも行政側のミスによるものがあります。
請求業務もすごく簡単に正しくできます。導入前は、よく間違いがあって国保連から入金されない訳ですよ。お金が入らないって、経営的には大変な訳ですが、今はそういうことは全くないです。
システム化した目的の1つが連絡帳
「連絡帳」という言葉が残っていますが、連絡帳は、あくまでもメモであって原資料じゃない。個別支援計画書に則った形でサービス提供記録をきちんと取って、それが原資料になるわけです。サービス提供記録が重要で、連絡帳は時間を掛けて記載するものではありません。しかし、それを現場に理解させるのが難しかった。
システム化した目的の1つは、この対策です。HUGの活動記録で療育の写真をアップしてコメントを入れる。それを活用して個別支援計画書のアセスメントに則った形のサービス提供記録となります。現在、職員も「連絡帳」という概念はなくなったので、保護者と連絡帳で文章を交わすことはないです。連絡は活動記録のメール機能により連絡するようになりました。健全な運用だと思います。
情報共有が重要で、その基幹となるのがHUG
私たちの経営方針の1つである「法令順守」には情報共有が重要で、その基幹となるのがHUGです。
HUGの活動記録は他の事業所職員も確認できるようにしています。情報共有として非常に重要であり、日々、生の情報が確認できることで利用者対応や療育の質が向上することがICT化の効果だと思います。保護者の捺印は今までハンコをもらっていましたが、現在、電子サイン・電子保管の運用を開始しています。HUGのマイページより電子サインをお願いしているのは、サービス提供記録票・個別支援計画(原案)・個別支援計画・モニタリングです。
ペーパレスによって13施設分で年間11,700枚の紙が削減できます。「CO2の排出量が約81.9kgの削減になり、環境への負担がなくなります。」と保護者へ活動記録のメール機能でお知らせすると、保護者の反応がすごく良くて積極的に協力してくれました。HUGの活動記録は、セキュリティ上も問題なく、情報を的確に伝えることができます。HUGを導入して、コンプライアンス経営を行う事が大切だと思います。
HUGを運用したことで無駄な業務がなくなり、療育の質の向上に繋がった。
HUGを導入する際に、業務の原価計算を行いました。大多数の職員がシステムを導入するのに反対したからです。送迎の時間から療育の時間、保護者対応の時間など、職員に全部の業務時間を記録させました。それを半年やると、統計的にちゃんと業務の原価時間が分かるんです。無駄な時間を減らすことで、 原価(時間)を少なくしてもっと質を上げれますよと説明しました。
原価(時間)が長ければ長いほど、ミスが多くなり、アフターコストが増加します。そういう説明などを経て、職員は理解が進み、全ての施設でシステム運用するのに1年掛かりました。HUGを運用したことで、アフターコストによる無駄な業務がなくなり、療育の質の向上に繋がっています。事業所ごとのマイルールや、特定の職員しかわからないような属人性が解消できました。
HUGは、コミュニケーションツールとしての効果もあると思います。ICT化により、正社員を中心に人員配置しているのに黒字でいられるのは、生産性が非常に高いからだと思います。